ボーカロイドの初音ミクの人気について考えてみた

今となっては、某音楽ランキングなどにもチャートインするなど
強い興味を持っていなくとも目にする機会が増えた初音ミクです。
あまり音楽に興味のない方も、ブログのアフィリエイトなど
いろんなシーンでイラストを見たことがあるのではないでしょうか。
キャラクターも可愛いのですが、背景を考えてみると
とても面白いと思ったので、私なりに思ったことを書いてみます。
初音ミクについて
初音ミク
初音 ミク(はつねミク、HATSUNE MIKU)とは、
クリプトン・フューチャー・メディアから発売されている
音声合成・デスクトップミュージック(DTM)ソフトウェアの製品名、
およびキャラクターとしての名称ウィキペディア:初音 ミク


近いものを挙げれば、着メロの制作ツール(アプリ)や
音楽ツクールなんかが拡張されたものでしょうか。
楽曲だけでなく、声を加工して曲を作ることのできるソフトです。
オタクものというイメージがありそうで
音楽業界などからも邪道な印象があるかもしれませんが
私は一つの楽器、エディットソフトとして面白いと思っています。
作られた意図、本質などは異なるかもしれませんが
バイオリンやテルミンは、人の声に近い美しい音色を求めて
開発されたという噂を聞いたことがあります(噂ですよ)
テルミンは比較的新しい楽器ですが、バイオリンともなると
16世紀初頭からの歴史。
人の美しい声に対する憧れは、古くからあったものだと思います。
また、音声合成・エディットソフトという点がHIPHOPなどのサンプリングに
どことなく関連しているように思えるのです。
この先の発展が面白いものになるんじゃないかと期待。
キャラクターデザイン・コンセプト


(1/8スケールPVC塗装済み完成品)
キャラクターは青い髪のツインテール(ふたつゆい(二つ結ひ))
年齢:16歳、身長:158cm、体重:42kg
初音ミクのイラスト(キャラクターデザイン)は
ソフトの歌い手として、身体(キャラクター)を与えることにより
声にリアリティーを持たせるための「未来的なアイドル」がコンセプトです。
キャラクターデザインはイラストレーターのKEIさん。
ヤマハのシンセサイザー・DX7をモチーフにされたそうです。
かわいらしくて、いろんな方が二次創作イラストなど描かれていますが
製品においてはパッケージとインストールディスク、
インストール画面のみにキャラクターの姿が描かれているそうです。
ユーザーによって作られる創作物について
ユーザーの好きなイメージの初音ミクがそれぞれ存在しています。
拡散した初音ミクのイメージを収束させてしまわないように
「初音ミクの公式コミックスや公式アニメの制作は考えてないそうです。」
以前「レトロゲームが好きだと言われてる事に関して考える」という記事で
レトロゲームは容量の関係でビジュアルが荒いけれど
プレイヤーが頭の中でキャラクターや世界、ゲームに足りてない部分を
自分の納得いく形で作っていく。
と書いたことがありました。
初音ミクが人気の理由には、幾らかこの要素に含まれているのではないでしょうか。
エディットソフトが使えなくても、絵を描くことは誰もが出来る。
小さなルールを作ってやることで
その後の発展が簡単に、そして無限大に広がるのかと思います。
関連ソフトと比較してみる
近似のソフトにRPGツクールや音楽ツクールなどの
ツクールシリーズがあります。
タイトル通り、ゲームや音楽をつくるエディット系ソフトです。
これらのソフトのキャラクターと比べると更に面白い。
![]() ![]() |
![]() ![]() |
ツクールシリーズは、費用をシステムに注いでいる印象です。
キャラクターはおまけなので、当然の判断でしょう。
しかし、初音ミクの場合キャラクターにもそれなりの費用をかけています。
可愛いキャラクターでインパクトを与える戦略でしょうか。
先にも書いたように初音ミクのキャラクターはおまけで
内容のほぼ全てはシステムにあります。
製品にあるイラストはパッケージとインストールディスク、
インストール画面のみ。
※実際に扱ったことが無いので、現状はよく分かっていません。
これが良い方向に傾き、おまけ程度のポジションであるイラストが
大きな宣伝効果を持つようになっています。
言うなれば、曲や声は聞いたこと無いけどイラストは知ってる。
あまり関心の無い層へまで浸透しているという結果。


基本的なルールのみが定められているだけなので
色んなイラストレーターのアートワークス展開なども行いやすいのではないでしょうか
音楽や絵画が人に与える影響力に関して
歌や音楽は、短期間で強い影響を与えることが出来る
と聞いたことがあります。
その反面、効果が薄れやすいという短所もあります。
それに対し、絵画やイラストなどのものは
影響を与えるまでに時間はかかるが、深くじわりじわりと広がる。
美術館などの絵画を思い出せば分かりやすいと思います。
絵という実在する造形は、絶えず存在して(展示されて)います。
(倉庫に収蔵されている場合もありますが。)
しかし音楽の場合は、耳にするまでに人の手が関わります。
どんなに素晴らしい曲だとしても
「思い出す」→「探す」→「聞く」と幾重かの手順がある。
ラジオやWEBなどの手段は多くありますが
音楽の方が、触れるまでの過程が僅かに多い印象。
※私が今思いついた手順なので、深い根拠はありませんが。
どちらが素晴らしいと言う訳でなく、影響力についての妄想ですのであしからず。
話が逸れてしまいましたが、初音ミクのイラストに手をかけたのは
今のブームには欠かせなかった事なのではないでしょうか。
初音ミクには、この音楽と絵の両方の性質を持っているからこそ
根強い人気になったようにも思います。
初音ミクと音楽業界に思うこと
先ほど「音楽業界からは邪道な印象があるかも」と書きましたが
歌手の方はそんなに脅威に感じる必要もないかと思っています。
初音ミクはあくまでソフトウェア。
印刷業界と電子メディアの関係ではありませんが
人には人の、ソフトにはソフトのそれぞれの長所がある。
矢野顕子さんや矢沢永吉さん達の魅力は
音程や音域だけの問題じゃないと思う。
勝手な想像だと、小林幸子さんが初音ミクのコラボした場合
初音ミクを上手く活用しそうで面白そうな気がする。
挙げたのは超えられない壁の領域の方々なので、
そこを引き合いに出すのも無茶かもしれませんが
でも、人には人にしか持っていない良さがある。
ソフトには超えられない壁に気付くことが大事なんじゃないかと思います。
と、内情をよく理解していない私が言ってみる。
部外者の戯言ですので、あまり気になさらないよう。
別のテーマ書こうと思ってたのに、
初音ミクに対して思うこと書いてたらやたら長くなってしまいました。
実はこれだけ語っておきながら、私は初音ミクの曲をあまり聞くことがありません。
それでも色々考えさせられてしまう。
ソフトウェアの表面、内面だけでなく背景までが面白い。
なんだかんだ言われつつ、結構奥深い初音ミクなんじゃないかと思います。







ブログランキングに参加しています。





ブログランキングについて