私が心から好きになった絵について

倉田光吾郎さんと、知人の作品について。
かなり好きな作家さんについて考えてみました。
作品作ってく中で考えることもあるので今の考えという事で。
モノ作り界のリーダー
多くの反感を買ってしまいそうですが
現在、モノ作り界の中では圧倒的なリーダーがいない気がします。
日本で、なんとかリーダーの座にいるのが村上隆さん。
世界的には…誰なんだろ?
度を越えた支持率になってくると
作家本人の努力だけじゃないと思うので、なんとも言えないんですが。
ちなみに、村上さんの作品が悪いと言う訳ではないです。
あくまで、リーダーというポジションについてって意味。
大御所の名前ですが、ピカソやダリなんかの位置というか…
私は日頃から美学に精力して学んでる訳でもなければ
情報を収集している訳でも無いんで
もしかしたら、盛り上がってる作家さんや思想家さんがいるかもしれません。
広い世界、日本のメディアであまり話題にならなかったり。
でも、圧倒的な支持率ともなれば、
なにかしらのメディアが、黙っちゃいないんじゃないかと思います。
昨今の逃げ言葉でよく言われる言葉ですが
価値観の多様化も一影響あるんじゃないかと思います。
リーダーはなろうと思ってなれるもんじゃないな
「よし、俺がリーダーになってやろう」
の一言でなれるモノじゃないから、難しいんですけどね。
リーダーという言葉を言い換えれば
軸になる人、支えになる人という感じでしょうか。
コンセプトから発祥する作品(美術)では
作家と思想家のマッシュアップが傑作の肝のような気もします。
ですが、そのようなセッションが行われてる雰囲気が見えない。
私自身を振り返ってみると、あまり他人と論議するのが好きではないので
こういう風潮なのかなとも思ったり。
非常に井の中の見方なので、誤っている恐れがありますが。
マイリーダー出現
そんな悶々としていた時に見つけた作家さんが倉田光吾郎さんでした。
始めは画像検索で見つけた変な外装のMacintosh。
外見だけの嗜好ですが、とても私好みだったので
他の作品も気になり、彼のホームページを眺めていました。
少しレトロに、怪奇な感じに。
主な素材は鉄で制作される作家さんで
アールヌーボーの裏世界の作品という雰囲気。
漫画の『王ドロボウJING』が好きな人とかは好みかもしれません。

怪奇なオブジェを制作したりしている倉田さんですが
彼の代表作は原寸大スコープドッグ。
80年代に流行したアニメ、装甲騎兵ボトムズに登場するロボットです。
私はまだボトムズのアニメを見たこと無いんですけどね。
また、今年の頭にはキックマシーン(カストロール1号)を公開されて
サッカーボールのキック速度225kmを記録。ギネスに認定されるという快挙。
いろんなメディアに取り上げられたので、
ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
カストロール1号公式サイト
作品も好みだったのですが、彼の日誌的なブログが面白い。
かなり淡白に書かれているのですが
言葉一つ一つが芯を持っていて、感情や熱意なんかがにじみ出てる。
倉田光吾郎さん:Monkeyfarm なんでも作るよ。
http://ironwork.jp/monkey_farm/
しっかりと考え、淡白に語るリーダー
モノを作る考えのかっこよさと、作るもののアホらしさが合さって
すっかりファンになってしまった次第です。
ホームページの文章をよく読んでいると出てくるのですが
大人の事情というヤツで、悩まされていた事もあるようなのです。
倉田さんは自身の求めるヒーロー像と照らし合わせて
愚痴はこぼさないようにされていました。
最近は、自作のプラモデルを実寸大にて制作されているようで。
動くロボットを組み立てている様子。
資金的な部分で画策されていたみたいなんですが
好き勝手に作るのに、頼りすぎるのは違うと改められています。
大きなモノを作る際には、お金の問題は大きいと思います。
平面のキャンバスも大きなものは高い。
制作工程を考えれば分かりますが、紙も値が張ります。
私は素材として鉄を使うことは、殆どありませんが
立体で、鉄ともなれば大きな額になるのは分かります。
その問題も、やってることの基を考えて断ち切ってるのがいい。
結婚を前提にお付き合いしたいほど好きな作家さん
倉田さんの他に、私がとても好きな作家さんがいます。
作家と言っても、ほとんど無名の方で
個展を開いたりというような活動ではなく
色紙を使って、友人へのプレゼントの切り絵を作られています。
数日お会いしていただけで、今は会う事も殆ど無い方なんですが
その方の作品を見て、心から好きになりました。
沢山会話をした訳ではなく、その人の経歴などは聞いていませんが
おそらく美術・デザインを授業や学問として学んではいないと思います。
そして、独学で制作している作家さんほど、研究している感じもありません。
雰囲気からは、趣味でやってるお絵かきといった感じ。
ただ、その作品はあまりにも素朴過ぎて輝いているように見えたんです。
特殊な道具の面影や小細工なんかは見えません。
あまり鍛えてる感じのない筆遣いは、純粋な感情が込められている感じ。
配色やレイアウトなんかは気にならなかったので
真剣に作っていることだけは分かりました。
私は、普通は目に見えない悪意の混じった作品が好きだったりするのですが
この作家さんの作品には、悪意・狙いが一切見えませんでした。
素朴系の作品というか、私の人生で最も好きな作品のような気がします。
ファンアートや、趣味として描かれてる方の作品も見ることはあります。
でも小細工というか、浅はかな狙いが見え隠れしている場合が多くて
作品に対してあまり好きになることは無いです。
結局のところ
純粋な作品を作るのはとても難しい事だと思います。
好きだからこそ学べば学ぶほど、それが失われるような気もします。
私には、今後そのような作品を作ることは出来ない気もします。
すっかり私のヒーローとなり、夢中にさせてもらっている倉田さん。
そして、私の人生で最愛の作品を作る作家さん。
両方、自分にとってはとても大切な人たちではあるんですが
美術的な価値は、そんなに無いんじゃないかとも思います。
メディアなどでも活動をされてる倉田さんですが、少し違う感じ。
どちらが良い悪いで比べるのでは無いですが
巨大ロボットの作品を並べた時、ヤノベケンジさんの作品の方が
美術的な価値はあるんじゃないかと思います。
そして、素朴な作家さんの作品は
美術的な価値は皆無に等しいと思います。
別の視点で、クラフト的にもそんなに価値があるわけでもないと思う。
ただ、この二方の作品や考え方に、私の心は大きく揺れました。
そして、誰かの心に響くモノを作りたいなって思うようになった。
いい作品を作りたいのは、欲としていつもあります。
万人を魅せるようなモノが作れるかは自信が無いのですが
誰かが面白がってくれるモノが出来ればと思っています。
村上隆さん:村上隆 | アーティスト | カイカイキキ : Kaikai Kiki Co., Ltd.
http://www.kaikaikiki.co.jp/artists/list/C4/
倉田光吾郎さん:Monkeyfarm なんでも作るよ。
http://ironwork.jp/monkey_farm/
ヤノベケンジさん:YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
http://www.yanobe.com/







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