フォトショップで2階調化した画像の応用例 - フィルタ

前回はフォトショップでできる漫画表現をテーマにして
写真を白と黒の2色に分ける「2階調化」をあげました。
漫画で、説明記号くらいの背景なら調整も早いと思いますが
「写真」として見せる方法を紹介。
今回は2階調画像の応用とレイヤーフィルタの操作です。
今回の元画像

今回の写真はこれ。
普通の道路です。シャッターチャンスのかけらも無いくらい普通ですね。
その方が、ある意味リアリティーがあると言い逃れをして
今回は、この画像を使います。
2階調化させます。
先ずは、画像を前回、説明した2階調化に加工します。
2階調でも絵になるくらいの感覚で調整してやるのがオススメ。

レイヤーの複製を行い、2階調画像が上にある状態にします。
レイヤーが上下逆の場合は、ドラッグで移動させることが出来ます。
レイヤーの複製は
レイヤー上で右クリック、レイヤーの複製です。
最近のMacは右クリックがありますが、
昔懐かしい(10年くらい前の)iMacでワンボタンマウスの場合
controlキーを押しながらクリックで右クリックの効果だったと思います。
※検証していないので定かでは無いです。
数世代前のパソコンですが動いている現場もあるので
デザイン業界を目指す人は、豆知識程度に覚えておいてもいいかも。
レイヤーフィルタについて
次に、2階調画像のレイヤーフィルタを調整します。
PhotoshopのバージョンやOSによって表示が異なると思いますが
恐らく、レイヤーウィンドウ付近にあると思います。
レイヤーフィルタとは、そのレイヤーをフィルタとして扱い
設定したフィルタの情報を、下層レイヤーの情報に添加させるものである。
…のような気がします。
自分で書いてて、よく分からなくなりました。
噛み砕いて説明すると、フィルタ設定をしたレイヤーを重ねることで
下のレイヤーに併せて、仕上がり画像を変化させる。
ということかな?
半透明として混ぜるではなく、それぞれのレイヤーの情報を反応させる。
そんな印象。

フィルム写真のプリントをやったことがある
もしくは、プリント手順が何となく分かるという人は
現像機(引伸し機)にフィルムを重ねて入れるイメージです。
それでも分からない!という人は実際に弄って感覚で理解して下さい。
グダグダ書きつつ、私もよく分かっていません。
説明してる内に「しらんもーん」と言いながら逃げたくなりました。
レイヤーフィルタを設定する
レイヤーフィルタには沢山の種類があります。
一覧から選択して、自分の求める調子を選んで下さい。

今回は、漫画表現を意識して「乗算」の効果を適用させます。

適用後の画像です。
フィルタ名からも分かりますが、乗せて(演?)算です。
写真のネガとポジを理解していると分かりやすいのですが
重ねたレイヤーの色情報を、下層のレイヤーに加えたことになります。
なにかに例えたり、細かく説明しようと思いましたが
何が何だか分からなくなったので、やめときます。
今回は、2階調化した画像を使ったので黒だけが乗算されました。
異なるカラー画像を乗算させた場合、各色の合計が仕上がりになります。
青+黄=緑 のようにCMYKのような減法混色(普通の印刷物)の
イメージだと思う。
カラーモードがRGBかCMYKかによって効果の差は出ますが
白に近いほど透明に近づいていくと捉えて下さい。
2階調画像を元の画像に馴染ませます。
パリっと黒が効いた画像になったんですが、もぅ一手間。
2階調画像は完全に白と黒に分かれているため
写真としては角がギザギザになって荒い印象です。
今回はアンチエイリアスがかかったように仕上げようと思うので
2階調の画像をぼかします
アンチエイリアス
アンチエイリアス (anti-aliasing) は、サンプリングやダウンサンプリングでエイリアシングが起きないようにするための処理。
画像に対しておこなうと、ジャギー(ピクセルのギザギザ)が目立たなくなる。ウィキペディア:アンチエイリアス
噛み砕いて言えば、曲線などのドットを自然に見せるものです。
ファミコンとスーパーファミコンの差のようなものでしょうか。
ウィンドウメニュー>フィルタ>ぼかし>ガウスを選択。
ちなみに、レイヤーフィルターはレイヤーの属性を変更するもので
後々の修正が出来ます(初期状態にしたければ「通常」を選択)
しかし、ウィンドウメニューから選択したフィルタは
画像そのものの情報を変化させてしまいます。
重要なレイヤーにウィンドウメニューのフィルタを使う場合は
レイヤーの複製や、ファイルの保存などのように
バックアップをとって作業するといいですよ。

ぼかし(ガウス)の効果を適用した画像です。
適用前のものよりも、黒が写真に馴染みました。
乗算以外のレイヤーフィルタの場合にも、ぼかしで馴染ませれると思います。
引伸し機のフィルター(多階調用)でマゼンダ(5番に近いフィルター)を
仕上げに使ったような効果になりましたね。
はい、分かんない人はスルーしましょう。
レイヤーフィルタと、画像フィルタで遊んでみる
更に複数のレイヤーを重ねて、色んなフィルタを試してみました。

漫画表現というより、ノベルゲームの背景のようになってしまいましたね。
この画像には最終的に5つのレイヤーを使っています。
今回は、漫画を意識してモノクロに近い(低彩度)の画像を加工しました。
色味のある画像を加工する場合は2階調画像にレイヤーフィルタを使い
その上に半透明の元画像を乗せてやるなど、試しながら応用してみて下さい。
思いがけない表現になったりして面白いですよ。

使い始めの頃、知ったばかりの時は面白がってレイヤーを重ねまくったり
面白さのあまり、フィルタを乱用してしまいがちです。
むしろ慣れるためには、無茶した方がいいかもしれません。
ですが、フィルタ効果を重ねればいいものが出来る訳ではありません。
色々やってるけど、上手くいかないなーと感じたら
レイヤーやフィルタを減らしてみるのも効果の一つですよ。







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